美しさ・豊かさ・そして健康 

タワーサイド歯科室・斉藤歯科医院のスタッフから、読者の皆様へのメッセージです。
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身代わりのインプラント

いつもお読み頂きありがとうございます。
今回は「身代わりのインプラント」というお話です。


前回までに、
・歯が割れることがあること、
そして
・かみ合わせの微調整が歯を守る為には必要だということ
さらに
・パジャマを着るときはマウスピースが必須の人がいること
をお話してきました。

まだ読んでいらっしゃらなければ是非お目通しくださいね。
(ブログの右側にあるCATEGORIESの「アゴの形」を選ぶとズラッと出てきます)

今までの話は結局のところ、小さな歯にかかる強大な力をどのようにコントロールするのということのなのです。



今回は、もう歯が抜けてしまった場合にはどうするのかを考えていきましょう。

もしも歯が抜けてしまえば、残された歯には抜けた歯の分も仕事がまわってきます。
つまりこれは、力の観点からすると負担が増えてくるということ。

そのような場合にはインプラントという方法がとられます。

歯科治療の中に、インプラントが用いられるようになって、
歯を失った患者さんが受けられる治療の幅は、かなり広がりました。

このインプラントを連載テーマ、『アゴの形』 にフォーカスして考えて見ましょう。



まずインプラントというのは、歯の根まで抜けてしまった場所にもう一度
歯を作るための治療法です。
ですから、いわゆる“差し歯”とは違います。

インプラントの場合には、人工の歯根を埋めることが必要です。

(それに比べ、差し歯を行う場合は、ご自分の歯の根が残っています。
差し歯の土台を“コア”といいますが、このコアをインプラントと勘違いを
されることがしばしばあります。)


インプラントは、もちろん失った歯をもう一度作ることが目的です。
そしてできるだけ長い期間にわたり、インプラントにはお口の中で
働いてもらう必要があります。

しかし、残されたご自身の歯が弱ってきている場合、さらに弱った原因に遺伝的な
要素がかかわっている場合、インプラントを身代わりに使うことがあります

つまり、ご自身の弱ってきた歯を守る為に、身を粉にして働き続けるものとして
インプラントを植えるということ。ですから、インプラントそのものの寿命はあまり
期待できないということになります。

弱ってきている歯の身代わりですから、負担の大きさは想像を超えます。
なんせ、小さなインプラント1本に何十キロもの力がかかり続けるのですから。
インプラントにしてみればたまったものではありません。

ですからこのような身代わりのインプラントは、良い条件がそろったインプラントと
比較して短命になってしまうのです。


まとめて申しますとこうなります。

歯が弱ってしまった原因が、今まで記事でお話ししてきたような
・咬む力で歯が割れてしまった
・歯周病で全部の歯が弱っている (この連載では、細菌のお話はしていません)
・マウスピースを勧められたがしてこなかった
そして
・お使いの入れ歯が割れてしまう、痛くて仕方がない


こういった方々にインプラントをする場合には、インプラントの寿命が短くなること
が予想されるのです。

でもそこには、「ご自身の歯を守る」・・という、大きな使命があるのです。


文中『アゴの形』にフォーカスしてインプラントを考えると言いましたが、今回は

「ほぼ遺伝で決まってくる咬む力とは、こんなに歯の寿命をそして、インプラントの
寿命を左右するのだ。」


ということを是非ご理解ください。
(アゴの形までたどり着くにはさらに詳しい解説が必要でした。)


少し難しい話になってきましたが、
分からないことがあれば記事下の
comments
をクリックしてください。質問を送ることができますのでどうぞお試しくださいませ。


今日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。

次回予定は【「硬いものを噛みましょう」は正しいか】です。
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マウスピース

咬む力で歯が割れることがある

とか

偏ったぶつかり方をしている歯は、寿命が短い

ということを前回までにお伝えしました。
つまりご自分の咬む力で自分の歯を痛めつけているということです。それもかなりコテンパンに。


咬む力そのものを弱くするために、場合によっては“抗うつ薬”を使ったりすることがありますが、なかなか一般的な方法にはなっていません。

そこで登場するのが『マウスピース』です。就寝時にお使いいただくので『ナイトガード』と呼ぶこともあります。
診察の中では、次のような方々にマウスピースをお勧めしなくてはなりません。
あなたはどれかに当てはまっていませんか。

・骨隆起がある


・奥歯の背の高さが5mm程度以下

・上前歯と下前歯の重なりが5mm以上ある人。または、全くない人。

・歯がひび割れている人

・歯が沢山削れている人

・顎が痛い人



このような皆さまは、パジャマを着たら、マウスピースをはめてください

繰り返しになりますが、我々がマウスピースをお勧めしている患者様はみんな、
歯の寿命が短くなりやすいのです!

おいしいものを、ずっとご自分の歯で食べていただきたい!
私たちはそう願っています。
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削りたくない? ですよね。 しかし、

前回、歯が割れるということをお伝えしました。
だから、事前に割れやすいところがあれば、咬み合わせの調整をしておきたいと歯科医は考えます。
さらに、割れる以外にも咬み合わせの調整をしなくてはいけない理由があるのですよ。


咬み合わせを修正するには、どうしても歯を削る必要があります。

でも
 「歯をどうしても削りたくないわ」

こうおっしゃる方はたくさんいらっしゃいます。

倫理的?道義的?にはそうなのかもしれません。

「親から授かった自分の体の一部をそうヤスヤスと削れるかぁ!」

これはどう考えても自然な感覚です。


それに加えて、歯を削る、ということに対する誤解がある場合もしばしば。
詰め物や被せ物を作るためにも歯を削ります。この「たくさん削る」ことと
咬み合わせの調整することとは、、同じ「歯を削る」なのですが、あまりにも量が違うのです。

なぜ、そうまでして、咬み合わせの調整が必要なのか?


それは、咬み合わせが悪いままにしておくと、その歯を支える骨が溶けるからです。
支える骨が溶けるということは、歯が揺れはじめ、やがて歯が抜けるのです。
歯が揺れはじめてしまうと、咬んで痛かったり、物が挟まったりすることが起こります。

こういう症状の患者さんは、初めこのようにおっしゃいます。
「根本的に直してくれ」

でも、歯が揺れて、このように咬んで痛かったり、物がどうしても挟まったりすることは、もう根本的に治せないのです!


こういった症状が出るその前に、かみ合わせの治療をしておかないといけないのです。

0.5ミリ削って、将来歯が残せる

どうしても削らないで、将来歯を失ってしまう

あなたならどちらを選びますか?
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歯が割れる?

 私どもの歯科医院には、定期的なメンテナンスを歯科医院で受けていらっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。


ご自身ではあまり歯のお手入れを念入りにしないから、という理由で通っている方も中にはいらっしゃるかもしれません。

でもお断りしておくと、私たちの目標は、歯科医院にお掃除を依存する方を、増やすことではありません

私たちの目標は、徹底したご自宅でのお手入れを行いながら、歯科医院でのお掃除の必要性を感じ取っていただける方を増やしていくことなのです。
そのために、様々な情報をお伝えすることが我々の使命と思っています。





・・・・さて、前置きが長くなりましたが・・・・

ご自宅でも一生懸命歯ブラシをして、定期的なメンテナンスにもおいでいただいている方でも、歯を失ってしまう場合があります。

その原因で一番多いものは何だと思われますか??


それは・・・


歯根の『破折』  


つまり、歯の根が割れてしまうことです。


ご自宅と歯科医院で徹底した歯のお手入れをしている方を対象に、なんと30年間にわたって歯の喪失原因を調べたデータがあります。
それによると、彼らの歯の喪失原因のうち、62パーセントは歯根が割れたことによるものでした。


あなたは、が割れるということを経験したことがありますでしょうか?
「あれ? 咬んでいたらお口の中から白い歯のかけらが出てきた」というご経験があるかどうかです。
いかがですか?

また、
「歯がしみて、、咬むと痛むようになてきた」
というような症状も、の破折で起こることがあります。

破折が起こるかどうかは非常に個人差が大きく、割れない人は全く割れない一方、割れる人は頻繁に割れてきます。
そしてが割れる人は、歯根が割れる危険性も大きいのです。どちらも割れるメカニズムは同じで、突き詰めて申し上げれば、歯根が割れるには、割れるだけのがかかっているということです。

いままで申し上げたような破折が起こるかどうかは、遺伝的要素に大きくかかわってきます。

【ここでは、(外から目に見える白いところ)が割れることと、歯根(外から目で見えないところ)が割れることを分けて考えました。大雑把に言うと、が割れた場合には抜歯の必要がありませんが、歯根が割れた場合には抜歯が必要になります。】



でも歯が割れてご来院の方は、たいていこうおっしゃいます。
『硬いものは食べていないんですけどね…』
これは、トドメは柔らかいものだった、というだけのこと。その前に歯は割れてしまっていたのです。


次回につづく・・・

今日も読んでいただきありがとうございます。
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お父さん似? お母さん似?

さて今日は、こんな質問から始めます。

あなたは、お父さん似? お母さん似?

目とか鼻のことではありませんよ。

お顔の輪郭です。

こんなことは、あまり考えたことがないかもしれませんね。

それならばお父さん、お母さん、あなたの3人が並んだところを、誰かに見てもらってください。そして、
「私のお顔の輪郭、どちらに似てる?」
と聞いてみてください。



あなたに似ている方のお父さん、お母さんは、お口の中のことで、どんなことに困っていらっしゃいますか?

歯がしみる
咬むと痛い
物が挟まる
入れ歯だが合わない


それと同じことが、あたなにも将来起こる!  


そう、きっと起こります。お顔の輪郭(形)が似ているということは、そういうことだと思ってください。

あなたのお口の中の弱点は何か。これを早い時期から知っていてほしいのです。

またお目にかかりましょう
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あとがき? のような話

 できてしまった虫歯をせっせと治す時代がありました。

虫歯を減らすために、国は歯科医師をたくさん世に送り出し、その期待に応えて歯科医師もいろいろな努力をしてきました。そして今もその努力は続けられています。
その成果として、ご自宅での管理と、歯科医院の連携により、虫歯予防は高い確率で可能になりました。



その後クローズアップされた、もうひとつ大きな問題が、『歯周病』です。歯周病は昔、『歯槽膿漏』と呼ばれていました。
歯周病も虫歯と同様、盛んに治療が行われましたが、治療後の見栄えがあまりよろしくないという状況が長年続きました。
そこで、やはり予防に目が向けられ、虫歯予防とあわせて現在は次の言葉がキーワードになっています。

  【メンテナンス】


歯科医院で行うメンテナンスを受けると、虫歯や、歯周病が防げる確率が格段に上がります。
もちろん、ご自宅での管理がきちんとできていなければ、その効果は激減してしまいますが。




・・・つまり・・・

『虫歯』 も 『歯周病』 も、「治しましょう!」 から 「予防しましょう!」 という流れが生まれてきたわけです。

しかしです。

メンテナンスに定期的に通われていて、ご自身の努力も並々でないにもかかわらず、歯を失っていく人が一定の割合でいらっしゃるのです。


そしてどんな方がそうなってしまうのか、多くの歯科医は首をかしげながらその理由を突き止められずにいます。


この危険度について、「アゴの形」のカテゴリーでご報告していきます。





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お顔の形は9パターン

 現在、『歯』の話と言えば、

・歯磨きの方法
・歯磨きの時間
・虫歯、歯周病の予防
・口臭予防

もっと進むと
・歯ぎしりをコントロールしましょう
・歯科医院で定期的にメンテナンス(クリーニング)を受けましょう

また、個別に
・子供さんにはこんな注意が必要です
・妊婦さんにはこんな注意が必要です
・母子感染の話


さらに、“よりよい人生を”という観点から
・お顔の輪郭や、エステに絡んだ歯の話

というような内容です。

これらはすべて“環境的要素”について、こうした方がいいですよ、というお話です。

でも、前回申し上げた通り、人間の体はベースに遺伝的要素があり、その上に環境的要素が加わってきます。

つまり、今ある歯の話では、“遺伝的要素”のお話が触れられていません。

この遺伝的要素の中で、私がもっとも影響が大きいと考えているのが
『お顔の形』
です。

お顔の形が歯に関係している? と疑問に思われるでしょう。
切っても切れない関係なのです。


専門的に言うと、お顔の形は9パターンに分けて考えています。

でも一般の方はもう少し数を減らして考えてみたいと思います。
いくつになるかは・・・書き終わるまでわかりません、あしからず。

これからあなたがどのパターンに当てはまるのかを説明していきます。

今日はここまで。今日も読んでくれてありがとう。
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目が悪いのは遺伝?

 あなたはメガネをかけていますか?
親が目が悪いと、子供も目が悪い確率はきっと高いのだと思います。
つまり遺伝の要素はあるのでしょう。

ところで、私は極端な「ガチャ目」です。これはどうも遺伝ではないようです。
どれくらい極端な「ガチャ目」かというと、右目が0.1ありません。
ところが左目は1.2あります。

最初、歯科医になったころは、眼鏡をかけて治療をしていても、眼の奥が痛くなってくるような疲労感がありました。

この「ガチャ目」。原因はよくわかりませんが、遠い昔、眼医者の先生に
「生活習慣が悪いんだよ」

と言われました。

確かにベッドに横になりながら本を読んでいまいた。これが原因か?

もしこれが原因だとすると、私の目の悪さは、生まれてからの生活習慣で決まったことになります。



はっきりと峻別できるものではありませんが、人間の体は、遺伝的要素と、環境要素が絡み合って形作られます。


もちろん歯だって例外ではありません。
遺伝的な要素がベースになり、その上に環境的要素が付加されてきます。
したがってご両親の歯が悪い人は、子供の歯も悪いことが多い。
もっといえば、ご両親が入れ歯の人は、子供も将来入れ歯になりやすい。


こういう一括りにした言われ方って、嫌な感じですよね。
本人の努力は、無駄だと言っているようなものですから。

そこでこのブログでは、本人、つまりあなたの歯を守る努力が間違った方へ傾かないために、あなた自身を知ってもらうことを目的にしています。
いろんな切り口がありますが、まず「お顔の形」という切り口でお話ししていきます。

心得た歯医者さんであれば、お顔の形によって、治療内容もかわってくるのです。

続きは次回。
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