加齢とともに・・・
6月になります。6月4日は「6(む)」と「4(し)」にちなんだ「虫歯の日」ですね。
梅雨のジメジメした時期は体調を崩しやすく、どこかに不調が出始めると、体中あちこちにいろいろ気になる症状が現れるものです。お口の中に「おかしいな」を感じたら、放っておかずになるべく早く歯科医にご相談下さい。
4日から10日は「歯の衛生週間」。良い機会ですから是非歯科検診にいらしてくださいね。
◆大人特有の虫歯とは?
「加齢とともに・・・」あまりうれしくない表現ですね。
でも大人は、子供と違った部位に虫歯ができやすいものです。
特徴を理解しておくことは虫歯の予防に役立ちます。
★加齢とともに やせる歯ぐき
大人の場合、歯と歯ぐきの境目は虫歯になりやすい場所です。歯と歯ぐきの境目には、磨き残しが多いことも原因ですが、歯周病や加齢によって、歯の根を覆っている歯ぐきがやせて歯根が露出することも、虫歯になりやすい大きな要素です。
実は歯根の表面は、虫歯に対する抵抗力の弱い、柔らかい“象牙質”なのです。「歯の表面は全部エナメル質」と思っていませんでしたか?
〇歯と歯の間はさらに注意!
「歯周病や加齢によって歯ぐきがやせる」ということは見方を変えると、「歯と歯の間に隙間ができる」 ということになります。そうなると食べカスがつまりやすくなり、歯ブラシだけでは食べかすを取り除きにくくなります。つまり大人は歯と歯の間も虫歯になりやすくなるのです。
★治療済みの歯
以前虫歯になって、詰め物や金属の被せ物をして治療が済んだあなたの歯。治したからもう安心…いいえ、残念ながらそうではありません。詰め物も被せ物も場合によっては一生ものではないのです。耐用年数は、その素材、その人のお口の中の状態や毎日のお手入れの仕方によって大きく異なります。
詰め物と虫歯の関係に注目してみると、詰め物と歯の境目にある、微妙な段差のせいで磨き残した汚れが、虫歯のもとになる! これが非常に多く見られるパターンで、「二次う蝕」と呼ばれています。治療済みの歯が多い大人には二次う蝕が多くなるのです。もしこの治療した歯が、神経を抜いた歯であれば、どんなに虫歯が進行しても痛みを感じないし、詰め物や被せ物の見た目に変化がないので、かなり奥まで進行してから初めて気づくということも少なくないのです。
永久歯は生えかわりません。いつまでも自分の歯でいるために、早期の対策を歯科で相談してください。歯ブラシだけでなく食生活やお口の中の環境も、虫歯のなりやすさを大きく左右しますから。