私どもの歯科医院には、定期的なメンテナンスを歯科医院で受けていらっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。
ご自身ではあまり歯のお手入れを念入りにしないから、という理由で通っている方も中にはいらっしゃるかもしれません。
でもお断りしておくと、私たちの目標は、
歯科医院にお掃除を依存する方を、増やすことでは
ありません。
私たちの目標は、徹底したご自宅でのお手入れを行いながら、歯科医院でのお掃除の必要性を感じ取っていただける方を増やしていくことなのです。
そのために、様々な情報をお伝えすることが我々の使命と思っています。
・・・・さて、前置きが長くなりましたが・・・・
ご自宅でも一生懸命歯ブラシをして、定期的なメンテナンスにもおいでいただいている方でも、歯を失ってしまう場合があります。
その原因で一番多いものは何だと思われますか??
それは・・・
歯根の『破折』
つまり、歯の根が割れてしまうことです。
ご自宅と歯科医院で徹底した歯のお手入れをしている方を対象に、なんと30年間にわたって歯の喪失原因を調べたデータがあります。
それによると、彼らの歯の喪失原因のうち、62パーセントは
歯根が割れたことによるものでした。
あなたは、
歯が割れるということを経験したことがありますでしょうか?
「あれ? 咬んでいたらお口の中から白い歯のかけらが出てきた」というご経験があるかどうかです。
いかがですか?
また、
「歯がしみて、、咬むと痛むようになてきた」
というような症状も、
歯の破折で起こることがあります。
破折が起こるかどうかは非常に個人差が大きく、割れない人は全く割れない一方、割れる人は頻繁に割れてきます。
そして
歯が割れる人は、
歯根が割れる危険性も大きいのです。どちらも割れるメカニズムは同じで、突き詰めて申し上げれば、
歯や
歯根が割れるには、割れるだけの
力がかかっているということです。
いままで申し上げたような破折が起こるかどうかは、
遺伝的要素に大きくかかわってきます。
【ここでは、
歯(外から目に見える白いところ)が割れることと、
歯根(外から目で見えないところ)が割れることを分けて考えました。大雑把に言うと、
歯が割れた場合には抜歯の必要がありませんが、
歯根が割れた場合には抜歯が必要になります。】
でも歯が割れてご来院の方は、たいていこうおっしゃいます。
『硬いものは食べていないんですけどね…』
これは、トドメは柔らかいものだった、というだけのこと。その前に歯は割れてしまっていたのです。
次回につづく・・・
今日も読んでいただきありがとうございます。