歯の衛生週間が目前。今回は【キシリトールガムで虫歯予防!】です。
★“キシリトール”って本当は何?
キシリトールとは糖アルコールの一つで、白樺や樫などの木からとれる成分を原料とした安全な甘味料です。プラムやイチゴなどのフルーツにも多く含まれています。
砂糖と同じくらいの甘さがあり、溶けるときに熱を奪う特徴があるので口に含むとスーッと冷たく感じます。
この冷却効果を使い、夏用の肌着や化粧品などにも使われているんですよ。
※糖アルコール:糖質甘味料に分類される、天然にも存在する甘味料。ソルビトールやマンニトールなどもその一種。
★キシリトールにはどんな効果があるの?
キシリトールはむし歯の原因となる酸の材料にならず、むし歯菌に酸を作らせません。その結果、むし歯菌の活動を弱めます。また、キシリトールを食べると甘さで唾液がたくさん分泌され、唾液中のカルシウムが歯にもう一度運ばれるので(再石灰化)、歯が固く丈夫になるのです!
さらに、歯の汚れをさらさらにして取れやすくする効果もあります。
キシリトールはむし歯の原因にならないだけでなく、強い歯を作る、まさに一石二鳥の甘味料です!
★どんなタイミングで摂取すればいいの?
お食事の後、おやつの後にキシリトールガムを5分以上噛んでください。
その後、歯磨きをすると更に効果的です。この時“フッ素”と併用すると、一層むし歯予防効果が期待できます。 (フッ素の使い方は歯科衛生士にお尋ねください)
★キシリトールガムで注意すべきことは?
お店に行くと様々なキシリトールガムが売られており、どれにしようか迷ってしまいますね。しかし、どのガムも同じようにむし歯を防いでくれるわけではありません。
キシリトールは味が持続しないという特徴がある為、市販のものでは他の甘味量と併用をされ味付けをしています。しかし、他の甘味料が虫歯を作る可能性がある上に、他の甘味料との併用はキシリトールの効果を半減してしまうのです。
キシリトールガムを買う際には、裏面の製品情報をチェックして
甘味料としてキシリトールが50%以上 入っているものか、
「厚生省特定保健用食品マーク」 「トゥースフレンドリー協会マーク」
(下図)がついているものを選びましょう。
※当院で販売しているキシリトールガムは歯科専用のもので、甘味料としてキシリトール100%配合しています。
また、キシリトールは身体に害はありませんが摂取しすぎるとお腹がゆるくなり、下痢になってしまうことがあるので注意が必要です。
最後に愛犬家の方へ。犬にキシリトールを食べさせると、肝機能に障害をきたす可能性があります。
犬を飼っている方はご注意くださいませ。