今月はミュータンス菌のお話。
あなたは、虫歯の原因であるミュータンス菌がどこから来るのか知っていますか?
★赤ちゃんの虫歯について
実は生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には、虫歯の原因菌であるミュータンス菌はいません。虫歯は感染症ですので、お母さんや、お父さん、また一緒に暮らしている家族の唾液から感染してしまうのです。
★どうやって感染するの?
ミュータンス菌は、唾液によって感染します。一番の原因は、大きな食べ物を大人が噛み砕いて口移しをしたり、大人の使っているお箸をそのまま赤ちゃんに使うこと。
また、同年代のお友達のおもちゃを舐めてしまい感染してしまうことも考えられます。赤ちゃんの口に触れるものには十分な注意が必要ですね。
特に感染の危険性が高い時期が、母乳による免疫が切れ、自分で作る免疫機能が安定するまでの1歳7か月〜2歳7か月頃です。この時期は「感染の窓」と呼ばれもっとも注意が必要とされています。
★主な予防法
赤ちゃんが生まれる前には
・母親はもちろん、父親や同居の家族も虫歯や歯周病を治療・予防し、お口の中の虫歯菌を減らしておく。
赤ちゃんが生まれた後には
・食べ物の口移しをしない。スプーンや食器を大人と共有しない。
・食事や間食に砂糖を多く含んだ食品を摂取しない。
・毎日の歯磨きや虫歯予防を欠かさない。
★乳歯の虫歯は早めの健診が肝心
乳歯のむし歯は、早く発見すればするほど将来の歯並びや口腔内の状態がよくなります。乳歯の表面に艶がなくなって白く見えるようになった歯がある、歯に茶色に変色した部分がある、などを見つけたら、できるだけ早く歯科医院で検診を受けましょう。
また、大人のお口の衛生環境が悪ければ悪いほど感染リスクは高まります。日ごろから家族みんなで歯科医院に定期的に通院して虫歯予防に努めましょう。正しい歯みがきと定期的なフッ素塗布で、子供のむし歯予防に大きな効果が得られます。